オーストラリアのカンタス航空は2日、2025年末までにシドニー―ロンドン間とシドニー―ニューヨーク間の直行便を就航させると発表した。ロンドンまでの直行便の飛行時間は約20時間と、世界最長となる。同社はこれに伴い、欧州航空・防衛最大手エアバスの「A350―1000」を12機発注した。
カンタス航空は、こうした長距離便の運航計画を「プロジェクト・サンライズ」と名付け、5年前から取り組んできた。18年にはパース―ロンドン間を17時間で飛行する直行便を就航。19年には調査飛行により、シドニーとロンドン、ニューヨークを結ぶ直行便をそれぞれ19時間19分、19時間超で飛行した。計画では、シドニー発着に続き、メルボルン発着の直行便も就航させる。
新機材の納入は25年に始まり、28年までに完了する。1機当たりの乗客数は238人で、座席は既存の航空機よりも広くする。機内の中央部には、セルフサービスのスナックバーやストレッチと運動ができるスペースを備えた「ウェルビーイングゾーン」も設ける。
同社は併せて、国内線の機材を刷新するため、エアバスに「A321XLR」と「A220」を20機ずつ発注するほか、「A320」と「A220」のファミリーを合わせて94機追加購入するオプション契約を結ぶことも明らかにした。
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