自動車製造取引業者協会(SMMT)は4日、2月の英国の新車登録台数が5万8,994台となり、前年同月比15%増加したと発表した。1年前は新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)によるショールーム閉鎖で大きく落ち込んでいたため、この反動が大きい。一方で、パンデミック(世界的大流行)前の2020年2月比では25.9%減少している。
2月は個人向けが30%、フリート向けは2%それぞれ拡大。法人向けは2.1倍に伸びた。燃料別ではディーゼル車が42%減り、ガソリン車は10.5%縮小。代替燃料車(AFV)のうち、バッテリー式電気自動車(BEV)は3倍に増加した。ハイブリッド車(HV)は2倍に伸び、プラグインハイブリッド車(PHV)は48.9%増えた。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ディーゼル車が31.8%減った一方、ガソリン車は40%上向いた。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車はインドのタタ・モーターズが展開するジャガーが5.1%増の351台、姉妹ブランドのランドローバーは50.9%減の902台だった。欧米ステランティス傘下のボクソールは33%増の4,467台。
外国勢を見ると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドが33.7%減の3,283台、傘下のアウディは10.9%減の3,310台だった。BMWは16.3%増の4,583台。米フォードは13.3%減の4,448台となった。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が55.9%増の3,675台。ホンダは3.3倍の1,618台、日産自動車は35.5%減の1,468台、マツダは2.4倍の1,205台、スズキは50.9%増の771台、スバルは40.9%増の31台だった。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は今回の結果について、例年2月は登録台数が少ないものの、電動モデルに乗り換える消費者はますます増えているとコメント。この流れに沿う形でインフラ投資を加速させる必要があり、政府は公共の充電設備の拡充や、同設備利用時の付加価値税(VAT)の税率引き下げなどを実施しなければならないと強調した。
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