ドイツ自動車工業会(VDA)は3日、ロシアによるウクライナ侵攻がドイツの自動車業界に与える影響について、見通しを発表した。さらなる生産の混乱は免れず、長期的に原材料の不足と仕入れ値の高騰に直面すると警鐘を鳴らしている。
VDAは、ロシアの侵攻を国際法違反だと非難。状況が大きく動く中での予想は難しいが、既に在庫の水準が低い中でさらに物流に影響が及び、国内生産の混乱は悪化するとしている。
特に、半導体生産に欠かせないネオンガスの主要供給国がウクライナであることから、半導体不足に拍車がかかると予想。また、ドイツは触媒コンバーターに用いられるパラジウムの2割をロシアから輸入しているほか、リチウムイオン電池(LIB)に使用されるニッケルの鉱石の供給でも頼っていると指摘する。
さらに、フジクラ(東京都江東区)や独レオニ(Leoni)など、ワイヤーハーネスのサプライヤーがウクライナ西部の工場を閉鎖したことで、フォルクスワーゲン(VW)をはじめとする国内メーカーは入手に苦戦しているという。
VDAは、経済制裁の影響については現時点で測りかねるとしている。
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