欧州連合(EU)域内の電気自動車(EV)用バッテリー関連企業が参加する「欧州バッテリー同盟」は23日、域内の人材育成に向け欧州バッテリー・アカデミーを設立した。EUが1,000万ユーロを拠出する。域内でのバッテリー自給自足に向け、80万人を訓練する計画の一環。
EUは2017年、EU域内でのEV向けバッテリーの自給自足に向け、欧州バッテリー同盟を結成。欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長兼エネルギー同盟担当委員は今回、欧州でのバッテリー生産加速により30年までに域内需要の90%近くを満たせるとの見方を示した上で、そのためには25年までに労働者約80万人を訓練または再訓練する必要があると指摘した。
欧州バッテリー・アカデミーはこれに向け、欧州バッテリー同盟の会員やパートナーと協力し、欧州共通の訓練プログラムを構築する。これにより、現場での人材育成の迅速化とコスト削減を図る。同アカデミーには、EUの新型コロナ危機からの復興基金の一部である地域復興支援基金REACT―EUから、1,000万ユーロが提供される。
シェフショビッチ氏によると、欧州バッテリー同盟の会員は700件超に達し、同同盟の下では現在、20件の大規模工場「ギガファクトリー」建設を含む111件のプロジェクトが進んでいる。[環境ニュース][労務]
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