ドイツ保険最大手のアリアンツは17日、2021年12月期の純利益が66億1,000万ユーロとなり、前年比2.9%減少したと発表した。米国で運営する投資ファンド「ストラクチャード・アルファ・ファンド」が数十億ドルの損失を出した問題で、多額の引当金を計上したことが響いた。
総収入は5.7%増の1,485億ユーロ。営業利益は134億ユーロと24.6%拡大した。うち損保部門は30.6%伸び、生保・健保部門は14.9%増加。資産運用部門は22.3%のプラスだった。
第4四半期(2021年10~12月)に限ると、純損失は2億9,200万ユーロと、前年同期の18億1,700万ユーロの黒字から赤字に転落。総収入は7.9%増の384億ユーロだった。営業利益は35億900万ユーロと、18%増えている。
損保の収益性を示すコンバインド・レシオ(保険料収入に対する支出と請求額の割合)は期末時点で93.8%と、1年前から2.5ポイント低下。保険会社の支払い能力を示す自己資本基準のソルベンシー・レシオは209%と1ポイント上昇した。運用資産額は1兆9,660億ユーロと14.9%増えている。
アリアンツは、今年の株主配当を昨年から12.5%引き上げ10.8ユーロとする方針。今年の営業利益目標は、124億~144億ユーロとしている。
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