英小売協会(BRC)は6日、2月の小売売上高が既存店ベースで前年同月比0.3%減少したと発表した。食品の売り上げは伸びたものの、非食品が不振で全体を押し下げた。新規店舗を含めた全体では2.3%伸びているが、インフレ率の3.6%を下回っているため、市場は実質的に縮小しているといえる。
ブレの少ない3カ月ベースで見ると、昨年12月~今年2月の小売売上高は既存店ベースで0.6%伸びた。食品は1.9%増えたが、非食品は0.3%減った。
BRCのスティーブン・ロバートソン会長は、「売り上げ不振の現実を見る限り、確固たる回復は幻想でしかない」と述べ、インフレ率は下がっているが燃料価格の上昇や緊縮財政が消費者信頼感を低下させるリスクはあると指摘。また、BRCと共にこの調査を実施している大手会計事務所KPMGの小売部門トップ、ヘレン・ディキンソン氏は「消費者は販促活動に背中を押されない限り財布を開こうとしないため、全体の売り上げは伸びても利益率は下がり続けている」としている。
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