欧州連合(EU)の議長国フランスは8日、域内の新興テクノロジー企業の育成に向け35億ユーロの新たな基金を創設すると発表した。フランスやドイツなど一部のEU加盟国と欧州投資銀行(EIB)が資金を拠出。米国やアジアと比べて資金力に乏しい域内のベンチャーキャピタル(VC)に資金を提供する「ファンドのためのファンド」の役割を狙う。
同基金には、フランスとドイツがそれぞれ10億ユーロを拠出するほか、EIBが5億ユーロを出資。フランスは政府系投資機関BPIを通じて5億ユーロを拠出しているほか、デンマークとギリシャも政府系投資機関を通じてそれぞれ資金を提供している。同基金には、これらの国を含めて計18カ国が賛同しており、今後、出資国を増やし、最終的に総額100億ユーロ規模への拡大を目指す。
同基金は、資金総額10億ユーロ規模のVCを現在の2社から10~20社に増やす目標を掲げる。これにより、間接的に技術系のスタートアップ企業を育成する狙いだ。なお、基金の運用はEIBが手掛ける。
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