ドイツの自動大手フォルクスワーゲン(VW)は24日、2021年に欧州連合(EU)域内とノルウェー、アイスランドで販売した乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量が、EUの上限目標値を下回ったとの見通しを示した。20年は目標を達成できなかったものの、昨年は電気自動車(EV)の販売拡大を受け、排出量の削減が進んだ。
VWグループが昨年に域内で販売した乗用車のCO2排出量は、走行距離1キロメートル当たり平均118.5グラムと、EUが定めた上限を2%下回った。欧州委員会がこれを確認すれば、罰金を免れることになる。なお、傘下の伊超高級スポーツカーメーカー、ランボルギーニと英高級車メーカー、ベントレーはそれぞれ単独で測定されるため、この数値に含まれていない。
VWグループが21年に販売した電動車両は、EVとハイブリッド車(HV)を合わせて47万2,300台に上り、半導体不足で自動車全体の販売台数が伸び悩む中、前年から64%増と大きく伸びた。バッテリー式EVとプラグイン・ハイブリッド車(PHV)が全体に占める比率は17.2%と、前年の10.1%から大幅に拡大。欧州のバッテリー式EV市場における同社のシェアは25%で、首位に立っている。
ロイター通信によると、ドイツの高級車大手BMWと自動車大手ダイムラーも、昨年にEUのCO2排出量削減目標を達成したとの見通しを示しているが、詳細な数値はまだ明らかにされていない。[環境ニュース][EU規制]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。