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VW、バッテリー新会社設立 開発や工場運営など事業統合

ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は13日、ドイツ中部のザルツギッター拠点に、バッテリー事業を統括する新会社を設立すると発表した。原料の加工からグループ共通のバッテリー開発、欧州各地のギガファクトリーの運営まで、VWのバッテリー関連事業を統合する。

同社は9月、ザルツギッターにバッテリーセルの研究施設を開設。既に500人が勤務している。VWはここに、欧州会社法に基づく新会社を設立し、既存のバッテリー関連事業を1社にまとめる。新会社はこれに加え、使用済みバッテリーの再利用や貴重な原料のリサイクルといった新事業も手掛ける予定。

VWは、バッテリーセル開発の統括役として、米国のアップルでバッテリー開発の責任者を務めていたスンホ・アン氏を新会社に迎えるとしている。

VWグループの技術担当取締役で自動車部品の開発・製造部門VWコンポーネンツの最高経営責任者(CEO)を務めるトーマス・シュマル氏は、「顧客にパワフルで安価でサステナブルなバッテリーを提供するためには、成功に欠かせないバッテリーの価値連鎖の全段階で積極的に活動する必要がある」と話している。

VWはかねて、30年までにグループ共通の「統合セル」を全ブランドのEVの80%に搭載することを目指している。これに向け、ザルツギッターを含めて欧州6カ所にバッテリーのギガファクトリーを開設し、年産能力を計240ギガワット時に拡大する計画。ザルツギッターのギガファクトリーには総額20億ユーロを投資し、25年までに生産を開始する予定だ。

なお、同社はスペインと中東欧にもギガファクトリーを建設する予定で、22年前半に建設地を決定する見通し。バッテリー新会社は、これらを含めて五つのギガファクトリーを運営する。残り一つのギガファクトリーは、VWとスウェーデンのリチウムイオン電池(LIB)受託製造ノースボルトとの提携によるもので、23年までにノースボルトの北東部シェレフテオの拠点で生産を開始する予定。[環境ニュース]


関連国・地域: ドイツ
関連業種: 自動車・二輪車マクロ・統計・その他経済

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