ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、2026年までの5年間でeモビリティーやデジタル化などの新技術に総額890億ユーロを投資すると発表した。1年前には25年までの5年で730億ユーロを投資するとしていたが、これを22%拡大する格好となる。中でも自動車の電化に注力し、バッテリー式電気自動車(EV)が全販売台数に占める比率を現在の5~6%から26年までに25%に引き上げるとしている。
同社が9日の監査役会で22~26年のグループ事業計画を承認。それによると、新技術以外も含めた投資全体では1,590億ユーロを見込む。新技術への投資はこのうち56%に相当し、前回の5カ年計画の約50%からさらに比率が拡大して過去最高水準に達した。
新技術への投資890億ユーロのうち、eモビリティー向けの投資は520億ユーロと、前回の5カ年計画から1.5倍に増やした。うち約210億ユーロは、北西部ニーダーザクセン州のウォルフスブルク本社工場とハノーバー工場、ザルツギッター工場などのEV拠点化に充てる。本社工場では23年に量販EV「ID.3」の部分的生産を開始し、24年以降は生産を本格化させる。
一方、移行技術と見なすハイブリッド化への投資は80億ユーロと、前回から30%減らした。
自動運転技術を含むデジタル化への投資は、前回から10%拡大し300億ユーロとしている。同社は30年までに、世界のモビリティー市場での売上高の3分の1をソフトウエアサービスで稼ぎ出すことを目指している。[環境ニュース]
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