ドイツの総合電機大手シーメンスの鉄道部門シーメンス・モビリティーとドイツ鉄道(DB)は11日、北部ハンブルクで初の完全自動運転列車を公開した。12月から都市近郊鉄道Sバーンの一部で運用を始める。
今回のお披露目は、スマートモビリティーや運輸のデジタル化に関する国際会議「第27回ITS世界会議ハンブルク2021」の開幕に合わせたもの。会期中は、ハンブルクSバーンのS21号線の、ベルリナー・トール(Berliner Tor)駅から23キロメートルの区間で試験運転が行われる。
自動運転列車の導入はDBの鉄道デジタル化計画の一環で、両社とハンブルク市が6,000万ユーロを投資。完全な自動運転が可能だが、運用時には監督のため運転手も乗車する。12月から4編成の定期運行を開始し、2030年までにハンブルクSバーン全体のデジタル化を目指す。
シーメンスのローランド・ブッシュ社長兼最高経営責任者(CEO)は、自社の技術により、顧客の輸送能力を最大30%拡大することが可能だと説明。さらに、時刻表の正確性を大幅に向上し、30%以上のエネルギーを節約できるとしている。
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