自動車製造取引業者協会(SMMT)は5日、9月の英国の新車登録台数が21万5,312台となり、前年同月比34.4%減少したと発表した。同月としては、1998年以降で最低。英国では3月と9月にナンバープレートが切り替わるため、これらの月は販売が伸びる傾向にあるが、半導体不足による生産縮小が響いた。
9月は個人向けが25.3%縮小し、フリート向けは43.1%、法人向けは43.3%それぞれ下向いた。燃料別ではディーゼル車が77.3%減り、ガソリン車は46.6%のマイナスだった。代替燃料車(AFV)のうち、ハイブリッド車(HV)は5.1%減ったが、プラグインハイブリッド電気自動車(PHV)は11.5%拡大。バッテリー式EVは49.4%増加した。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ディーゼル車が15.1%、ガソリン車が10.1%それぞれ縮小した。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車はインドのタタ・モーターズが展開するジャガーが54%減の1,844台、姉妹ブランドのランドローバーは53.2%減の5,352台だった。欧米ステランティス傘下のボクソールは45.9%減の1万619台。
外国勢を見ると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドが39.9%減の1万6,434台、傘下のアウディは43.7%減の1万2,325台だった。BMWは25.8%減の1万5,747台。米フォードは61.8%減の1万786台となった。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が13.9%減の1万6,940台。日産自動車は32.3%減の9,880台、ホンダは9.5%減の5,389台、マツダは26.4%減の4,500台、スズキは43.1%減の3,089台、三菱自動車は96.8%減の40台だった。スバルは2.3倍の622台となった。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は、夏にかけて旺盛な新車需要があったにもかかわらず、アジアを中心とした半導体不足が打撃となり、3カ月連続で車両の供給が滞っているとコメント。一方でPHEVなどの需要は伸びており、EV移行を促進するためには、公共の充電インフラ拡充への大規模投資が欠かせないと指摘した。
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