ロンドン地下鉄ノーザン線で20日、新たな延伸線が商業運行を開始した。市南部のケニントン駅とバタシー発電所跡の再開発地を結ぶ全長3キロメートルの複線で、併せて2つの新駅がオープンしている。ロンドン地下鉄が延伸されるのは22年ぶり、ノーザン線に新駅が開設されるのは80年ぶりとなる。ロンドン交通局(TfL)が発表した。
新たな延伸線は、ケニントン駅からナインエルムズ駅を経て、終点バタシーパワーステーション駅に至る。これにより、バタシー発電所跡の再開発地から市中心部の繁華街ウエストエンドや金融街シティーまで、それぞれ15分以内で移動できるようになる。
延伸線の工事は、2014年に政府の承認を獲得し、15年に着工。今年7月に試運転を開始していた。この日午前5時28分にバタシーパワーステーション駅を出発した始発列車には、シャップス運輸相やロンドンのカーン市長も乗り込んだ。
同延伸線では今後、ピーク時に1時間当たり6本の列車が運行され、22年半ばまでにはこれが12本に増便される予定。
なお、バタシー発電所跡地の再開発は、マレーシアのコングロマリット(複合企業)と公的年金基金のコンソーシアムが手掛け、17年に完成した第1期の住宅は高い人気を呼んだ。第2、3期にはイベント施設や共有オフィスなどが開設される予定となっている。
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