欧州の2021年夏の平均気温は、1991年から2020年までの30年間の平均気温と比較して約1度高く、過去最高を記録した。欧州各地では今年も豪雨や熱波といった異常気象が多発し、科学者は地球温暖化が異常気象を引き起こしたと警鐘を鳴らしている。欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービス(C3S)が7日に公表した最新のデータで明らかになった。
それによると、今年6~8月の欧州の平均気温は、10年と18年に観測した最高記録を0.1度上回った。今年8月の平均気温は過去20年の平均と同水準だったが、地中海沿岸諸国で過去最高気温を更新し、東欧で平均気温を上回った一方、北欧は平均を下回っており、今夏は地域によって偏りが出た。
欧州では今夏、ドイツやベルギーを中心に発生した記録的豪雨による大規模な洪水で、240人超が死亡した。ギリシャやイタリア、トルコ、スペインなどでは、熱波による森林火災が多発するなど、相次ぐ異常気象に見舞われた。
ドイチェ・ウェレによると、フランスとスペイン国境にあるピレネー山脈の氷河は、気候変動の影響により、向こう数十年で大きく縮小すると予想されている。[環境ニュース]
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