自動車製造取引業者協会(SMMT)は6日、8月の英国の新車登録台数が6万8,033台となり、前年同月比22%減少したと発表した。同月としては、2013年以降で最低。半導体不足による生産縮小が響いた。
8月は個人向けが15.2%縮小し、フリート向けは27.5%、法人向けは34.7%それぞれ下向いた。燃料別ではディーゼル車が64.5%減り、ガソリン車は40.4%のマイナスだった。代替燃料車(AFV)のうち、ハイブリッド車(HV)は45.7%増え、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)は72.1%拡大。バッテリー式EVは32.2%増加した。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ディーゼル車が11.3%、ガソリン車が48.5%それぞれ伸びている。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車はインドのタタ・モーターズが展開するジャガーが43%減の604台、姉妹ブランドのランドローバーは38%減の1,267台だった。欧米ステランティス傘下のボクソールは36.4%減の3,227台。
外国勢を見ると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドが20.5%減の6,989台、傘下のアウディは5.9%減の5,756台だった。BMWは17.4%減の4,427台。米フォードは52%減の5,205台となった。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が17.8%増の4,872台。スズキは25.4%増の1,749台、マツダは37.2%増の1,548台、スバルは2倍の68台だった。日産自動車は29.7%減の1,842台、ホンダは2.3%減の1,704台、三菱自動車は87.5%減の72台となった。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は、8月は新車市場にとって一般的に最も動きが少ない月の一つで、今回の結果はそれほど驚くものではなかったが、残念なものとなったとコメント。半導体不足は英国のみならず、世界の自動車生産台数に影響を与えており、新車登録台数が落ち込むのは必然だと説明した。
その上で、英政府は一時帰休制度などの新型コロナウイルス流行に伴う支援策の継続により、業界を支えることができると強調。また、ナンバープレートの更新時期となる9月を控え、メーカーは迅速な納品に向け尽力しているとした。
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