チェコが製造業に適した国ランキングで今年も欧州トップを維持した。同国は19年、20年共に欧州首位で、大手メーカーが事業拡大を見込める国として評価されている。米不動産サービス会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)が発表した「2021製造業リスク指標」で明らかになった。
製造業リスク指標では、欧州と北南米、アジア太平洋の47カ国を対象に、グローバルな製造業の展開に要する人件費や不動産費などのコスト、政治・経済的なリスク、労働力の条件に基づき、ビジネス展開に有利な場所を評価する。今回の指標では、新型コロナウイルスのワクチン展開に伴う、ビジネスの再開能力も評価対象となった。
今年のグローバルランキングで首位に立ったのは、前回から変わらず中国だった。インドは2位に浮上し、米国は前回から1ランク落として3位。これにカナダ、チェコと続いた。
チェコは全ての基準で高く評価され、欧州トップを維持。新型コロナウイルス危機からの回復能力については、製造業再開に向けた準備が最も整った国の上位半数に位置付けされている。
C&Wのクリステク氏は、チェコは中欧での地理的に有利な位置や、高品質な労働力、安定した経済環境などが寄与したとコメント。ワクチン接種の開始が遅かったにもかかわらず、新型コロナ危機から最も早く抜け出す可能性のある国として評価されており、「新たな建設プロジェクトを開始する場所として魅力的な場所であることが分かっている」と指摘した。
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