オランダの保険大手NNグループは19日、傘下の資産運用部門NNインベストメント・パートナーズ(NNIP)を、米国の投資銀行ゴールドマン・サックスに売却することで合意したと発表した。取引額は総額19億8,000万ドル。ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)が2018年に就任して以降、最大の買収案件となる。
ゴールドマン・サックスはNNIPの買収を、欧州のリテールや機関投資家向けチャンネル全体でのファンド管理、流通プラットフォーム強化につなげる。NNIPは投資適格格付け、持続可能でインパクトある株式、グリーン債といった商品の成長を加速させる。取引は関係当局の承認を得て、2022年3月末までに完了する見込み。
NNIPの運用資産は約3,350億ドル。買収によりゴールドマン・サックスの欧州における運用資産は倍増し、6,000億ドル超となる。NNIPは15カ国に900人超の従業員を擁するが、従業員は今後ゴールドマン・サックスに移管されるほか、オランダは同社欧州部門の重要拠点になるという。
両社は合意の一環として、10年間の戦略的パートナーシップを締結し、統合後はゴールドマン・サックスがNNグループに約1,900億ドルの資産運用サービスを委託する。
ソロモンCEOは「買収により成長戦略を加速させ、資産運用プラットフォームを拡大することが可能になる」とコメントした。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。