ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は29日、上半期(1~6月)の営業利益(特別損益除く)が113億5,800万ユーロとなり、前年同期の8億300万ユーロの赤字から黒字に転じたと発表した。利益率の高い高級車部門アウディとポルシェが特に好調で、新型コロナウイルス流行前の2019年の約100億ユーロを上回り、過去最高を記録した。
営業利益を部門別に見ると、中核の自動車部門は88億4,100万ユーロで、前年の27億3,800万ユーロの赤字から黒字に復帰。「VW」ブランドの乗用車に限ると17億7,300万ユーロで、こちらも黒字に転じている。金融サービス部門は2倍に拡大。グループの営業利益率は8.8%で、1年前のマイナス0.8%から大きく伸びた。
売上高は34.9%増の1,296億6,900万ユーロ。純利益は84億5,400万ユーロとなり、前年同期の10億1,900万ユーロの赤字から黒字に回復した。販売台数は27.9%増の497万8,000台だった。
VWは通期について、営業利益率の目標を従来の5.5~7%から6~7.5%に引き上げた。上方修正は過去3カ月で2回目となる。販売台数は昨年の930万台から著しく増加すると予想。ただ、半導体の供給不足リスクが悪影響を及ぼす可能性があるとしている。
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