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エアバス、需要回復を予想 サプライヤーに生産増強呼び掛け

欧州航空・防衛最大手エアバスは27日、2025年までの航空機の生産見通しを公表した。航空機需要は、中距離路線向けナローボディー機の好調を追い風に、23~25年に新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以前の水準に回復すると予想。サプライヤーに対し、これを見据えた投資や生産能力の増強を呼び掛けた。

エアバスは今回、ナローボディー機「A321」を含む主力の中型機「A320」ファミリーの生産機数は、今年第4四半期(10~12月)の1カ月当たり平均45機から、23年第2四半期までに同64機に増加すると予想。また、24年第1四半期には70機、25年には75機に達する可能性があるとの見通しを示した。

一方、小型機「A220」ファミリーの生産機数は現在の1カ月当たり5機から、22年初めに6機に、25年には14機に伸びると予想。中型ワイドボディー機「A350」ファミリーは現在の1カ月当たり5機から22年後半に6機への微増を見込む。なお、同じくワイドボディーの「A330」ファミリーについては、1カ月当たり2機のペースを維持する方針とした。

エアバスのギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は「航空業界は新型コロナウイルス危機から回復の兆しが見えてきた」とし、製造エコシステム全体で市況の回復に備える必要があると説明。また、同社はこれに向け、航空機組み立て関連の既存事業の合理化や「A320」ファミリー向けの生産設備の刷新に着手していると話した。

エアバスは先に、パンデミックの影響で延期していた仏南西部トゥールーズのラガルデール(Lagardere)工場の生産計画を再開すると発表。今年度末で生産中止が決まっている超大型旅客機「A380」で使われていた生産設備を刷新し、「A321」を含む「A320」ファミリーの製造に再利用する方針だ。22年末までの稼働開始を見込む。


関連国・地域: フランス
関連業種: その他製造運輸社会・事件

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