欧米自動車大手ステランティスは18日、EMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手の台湾・鴻海精密工業と折半出資で、コネクテッドカー(つながる車)向け車載システムの開発を手掛ける新合弁会社を設立すると発表した。
両社はこの日、新合弁会社の設立に向けた覚書を締結した。新合弁会社の名称は、「モバイル・ドライブ」。最先端の車載インフォテインメント(情報娯楽)システムやテレマティクス、クラウドサービスプラットフォームを開発し、ステランティスだけでなく、他の自動車メーカーにも供給することを狙う。
ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、「ソフトウエアは自動車業界にとっての戦略的な一手」であり、「コネクティビティー機能・サービスは電化技術と同様、自動車産業の次の一大変革となる」とコメント。新合弁を通じてこの分野をリードする意欲を示している。
ステランティスは今年1月に欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とフランスのグループPSAが経営統合して誕生。FCAは2020年1月、鴻海とEVやコネクテッドカーの開発を手掛ける合弁会社の設立に向けた協議を開始していた。また同年6月には、傘下の高級車ブランド「アルファロメオ」のEV開発で同社と提携している。
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