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2回目ワクチン投与前倒しも 英政府、インド型変異株拡大で

英政府は、新型コロナウイルスのインド型変異株の感染が拡大している地域で、2回目のワクチン投与を前倒しで行うことを検討しているもようだ。2世代以上の同居世帯に住む若年層を対象にワクチンを早期展開する可能性があるほか、地域的なロックダウン(都市封鎖)の導入もあり得るとしている。ワクチン展開を統括するビジネス・エネルギー・産業戦略省のザハウィ政務次官の話として、BBC電子版が14日伝えた。

イングランド公衆衛生局(PHE)が13日に公表した最新統計によると、英国内でのインド型変異株「B.1.617.2」の累計感染者数は1,313人と、1週間前の520人から2倍以上に増えている。感染者はロンドンとイングランド北西部ボルトン、北東部タインサイド、中部ノッティンガムで確認されている。

世界保健機関(WHO)の顧問を務めるポール・ハンター教授は、統計は約2週間前の状況を示すもので、現時点の感染者はさらに多く、国内の大半の地域に拡大しているとみている。

保健・社会福祉省は同変異株について、「重症化したり、ワクチンが効かないという確実な証拠はない」としているが、専門家らは、従来型のウイルスより感染力が強い可能性があるとみている。また、同変異株の感染拡大は若年層が中心だが、感染者が増えれば入院患者も増え、医療システムに負担が及ぶ恐れもある。

フィナンシャル・タイムズによると、政府の科学顧問らは最新の報告書で、感染力が英国型の変異株並みに強く、ワクチンに一定の抵抗を示す変異株が登場した場合、「介入措置を取らなければ今年1月の2~3倍規模の感染の波が訪れる恐れが十分にある」と予想。ロックダウン解除計画が変異株により脅かされるリスクはまだあるとしている。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済

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