自動車製造取引業者協会(SMMT)は5日、4月の英国の新車登録台数が14万1,583台となり、前年同月比33倍弱に増加したと発表した。最初のロックダウン(都市封鎖)の導入で大きく落ち込んだ1年前から回復したが、過去10年の平均と比べると依然として12.9%少ない。
4月は個人向けが70倍超に増加し、フリート向けは25倍弱、法人向けは7倍弱にそれぞれ伸びた。燃料別ではディーゼル車が13倍に拡大し、ガソリン車は46倍に増えた。代替燃料車(AFV)のうち、ハイブリッド車(HV)は246倍近くに増え、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)は100倍超に拡大。バッテリー式EV(BEV)は6.5倍超に上向いた。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ディーゼル車が124倍、ガソリン車が170倍にそれぞれ伸びている。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車はインドのタタ・モーターズが展開するジャガーが5倍超に拡大し、姉妹ブランドのランドローバーは80倍近くに伸びた。欧米ステランティス傘下のボクソールは19倍弱に上向いている。
ドイツ勢を見ると、フォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドが63倍超に増え、傘下のアウディは82倍超に拡大した。高級車ではBMWが41倍弱、メルセデス・ベンツが34倍弱に伸びている。
フランス車はルノーが54倍弱に増加。欧米ステランティス傘下のプジョーは36倍弱、姉妹ブランドのシトロエンは47倍超にそれぞれ伸びている。米フォードは1年前から42倍超に増えた。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が415倍超に増加。スバルは128倍、日産自動車は48倍弱にそれぞれ拡大した。三菱自動車は20倍超に増加。ホンダは319倍弱、スズキは263倍に増えた。マツダは204倍弱のプラスだった。韓国勢は現代自動車が61倍弱、傘下の起亜は48倍超にそれぞれ増えている。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は「自動車業界の歴史上で最も暗い年を経て、トンネルの終わりには光が差し込んでいる」とコメント。市場が完全に回復するのはまだ先だが、ショールームが再開したことで業界は再建を開始できるとした。ワクチン供給展開の成功によって景況感や消費者信頼感が上昇したことで、市場への信頼性は改善しており、2月時点の予想よりもやや良い状態で1年を終えることができると指摘。また、電気自動車(EV)にとっては今年も記録的な年となり、新車登録台数の7台に1台超を占めることになると予測している。
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