欧州委員会は3日、新型コロナウイルス対策として実施している欧州連合(EU)域外からの入域制限措置を緩和し、ワクチン接種が完了した人の不要不急の入域を認めるよう加盟各国に提案した。夏の観光シーズンに備え、域内観光産業を支援する狙い。併せて、入域制限免除の対象国の条件を緩和し、より多くの域外諸国からの入域を可能にする案も提示している。
欧州委は、新型コロナウイルスワクチンの接種を渡航の2週間以上前に完了した人について、EU域内への不要不急の目的での入域を許可するよう提案した。EUが承認済みのワクチンが対象となるが、世界保健機関(WHO)が緊急承認しているワクチンも認める可能性があるとしている。
EUは現在、第三国からの不要不急の目的での入域を禁止しているが、感染リスクの低い7カ国については、この対象外としている。欧州委は今回、こうした入域許可国の条件を過去2週間の人口10万人当たりの累計感染者数25人以下から、同100人以下に緩和することを提案した。EU加盟国の平均値は同420人を超えるため、緩和後の基準もなおこれを大きく下回る。
ただ、欧州委は新型コロナウイルスの新たな変異株の出現に備え、加盟各国が特定の国からの入域を臨時に制限できる「緊急ブレーキ措置」も併せて提案した。この措置は2週間ごとに見直しを行うとしている。
フォンデアライエン欧州委員長は「EUの観光産業と国際的な友好関係を安全に再活性化させるべき時だ」とコメントしている。
なお、EUが現在、不要不急の目的での入域を許可している域外国は、オーストラリア、ニュージーランド、ルワンダ、シンガポール、韓国、タイ。中国については、同国政府がEUからの渡航者を受け入れる場合、EUも同国からの入国を認めるとしている。日本は1月にこのリストから除外された。[EU規制]
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