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ステランティス、通期は減益=統合後初決算

欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とフランスのグループPSAが経営統合して誕生したステランティスは3日、統合後初となる2020年12月期の決算報告を行った。FCAとPSAは共に大幅な減益を記録。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)の影響による、各国での工場の一時閉鎖などが響いた。

うちFCAは、昨年12月期のEBIT(利払い・税引き前利益、特別損益除く)が37億4,200万ユーロとなり、前年比44%減少。売上高は20%減の866億7,600万ユーロだった。高級車ブランド「マセラティ」を除く自動車ブランドを地域別に見ると、中南米は37.3%縮小。EMEA(欧州・中東・アフリカ)は20.8%、北米は17.8%それぞれ減っている。アジア・太平洋は15.4%落ち込んだ。 

グループの純利益は2,400万ユーロと、1年前から大きく99%縮小。出荷台数は大衆車ブランドと高級車ブランドを合わせて343万5,000台と、22%落ち込んだ。

PSAについては、同期の純利益が20億2,200万ユーロとなり、前期比43.6%減少した。売上高は18.7%減の607億3,400万ユーロ。うち主力の自動車部門は476億1,300万ユーロと19.2%のマイナスとなった。既に発表済みの世界販売台数は27.8%減の251万2,475台だった。

グループの営業利益(特別損益除く)は36億8,500万ユーロと41.7%縮小。自動車部門が33%減少し、自動車部品子会社のフォルシア(Faurecia)は74.3%落ち込んだ。

ステランティスは今年について、新型コロナウイルス対策の封鎖措置の解除に伴い、販売台数と収益が共に改善すると予想。今年の自動車市場については、足元の欧州では10%、北米は8%、南米は20%、中東・アフリカは3%、インド&アジア太平洋は3%、中国は5%の伸びが期待できるとした。また、グループの営業利益率(特別損益除く)は、5.5~5.7%に上昇するとみている。


関連国・地域: EU
関連業種: 自動車・二輪車マクロ・統計・その他経済

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