• 印刷する

ティッセン、英社との交渉決裂 鉄鋼事業の売却で条件に溝

ドイツの鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップは、鉄鋼事業の売却を巡り、英国の富豪サンジーブ・グプタ氏が率いるGFGアライアンス傘下の鉄鋼リバティ・スチール・グループとの交渉が決裂したと発表した。両社の間で、事業価値や取引の形に対する意見の相違が大きかった。

リバティは昨年10月に買収を提案し、1月末にも新たな提案を示していたが、提示額などは明らかにされていなかった。ティッセンクルップは今回、この最新の提案を慎重に検討し、リバティと緊密な協議を行ったものの、ティッセンクルップが示した主要な条件について解決できなかったと説明。今後の鉄鋼事業については、「独自に持続可能な地位の推進を続ける」として、鉄鋼戦略の策定に取り組む方針を示した。

一方、リバティは、「金額の想定の違いで現段階では協議を中止した」と説明。ただし同社の提案が、鉄鋼事業にとって長期的に持続可能な唯一の計画との自信を示している。

ティッセンクルップの鉄鋼事業は不振が続いていたが、鉄鋼に対する需要は回復傾向にあり、鉄鋼価格も9年ぶりに高い水準につけている。このため鉄鋼事業を性急に手放す必要もなくなり、スピンオフ(事業の分離・独立)も視野に入れているとされる。それにより、同事業に関心を持つ企業も買収に乗り出しやすくなるとみられている。


関連国・地域: ドイツ
関連業種: 鉄鋼・金属

その他記事

すべての文頭を開く

製薬キュアバックを買収 ビオンテックが12.5億ドルで(06/13)

男女平等ランキング、アイスランド首位維持(06/13)

米エヌビディア、独で産業AIクラウド構築(06/13)

医療技術ブレインラボ、数週間以内にIPO(06/13)

補聴器キント、デンマーク・デマントが買収(06/13)

エヌビディア、欧州で現地AIモデル強化へ(06/13)

独経済、今年は0.3%拡大=IfW見通し(06/13)

金融ワールブルク、従業員の4分の1を削減(06/13)

移民の4分の1、独からの移住検討(06/13)

独研究機関とスパコン開発 米エヌビディアとHPE(06/12)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン