• 印刷する

ティッセン、英社との交渉決裂 鉄鋼事業の売却で条件に溝

ドイツの鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップは、鉄鋼事業の売却を巡り、英国の富豪サンジーブ・グプタ氏が率いるGFGアライアンス傘下の鉄鋼リバティ・スチール・グループとの交渉が決裂したと発表した。両社の間で、事業価値や取引の形に対する意見の相違が大きかった。

リバティは昨年10月に買収を提案し、1月末にも新たな提案を示していたが、提示額などは明らかにされていなかった。ティッセンクルップは今回、この最新の提案を慎重に検討し、リバティと緊密な協議を行ったものの、ティッセンクルップが示した主要な条件について解決できなかったと説明。今後の鉄鋼事業については、「独自に持続可能な地位の推進を続ける」として、鉄鋼戦略の策定に取り組む方針を示した。

一方、リバティは、「金額の想定の違いで現段階では協議を中止した」と説明。ただし同社の提案が、鉄鋼事業にとって長期的に持続可能な唯一の計画との自信を示している。

ティッセンクルップの鉄鋼事業は不振が続いていたが、鉄鋼に対する需要は回復傾向にあり、鉄鋼価格も9年ぶりに高い水準につけている。このため鉄鋼事業を性急に手放す必要もなくなり、スピンオフ(事業の分離・独立)も視野に入れているとされる。それにより、同事業に関心を持つ企業も買収に乗り出しやすくなるとみられている。


関連国・地域: ドイツ
関連業種: 鉄鋼・金属

その他記事

すべての文頭を開く

極右AfDが台頭か 試金石のNRW州地方選(08/22)

第3四半期の経済、米関税で停滞へ=連銀(08/22)

テスラ、独工場で火災=バッテリーセル落下(08/22)

ユーロ圏総合PMI、8月は上昇=速報値(08/22)

ポルシェ、バッテリー子会社の事業停止へ(08/22)

千人当たりの乗用車台数、25年初頭は590台(08/22)

義肢オットーボック、IPOを計画か(08/22)

宿泊・飲食業界、上半期は3.7%減収(08/22)

独政界、CO2削減に遅れ 公用車の半数超、EU目標を超過(08/21)

対米貿易黒字、上半期は13%縮小=高関税で(08/21)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン