ドイツの金融最大手ドイツ銀行は4日、2020年12月期の純利益が6億2,400万ユーロとなり、前年の52億6,500万ユーロの赤字から黒字に復帰したと発表した。投資銀行部門が好調で、市場予想に反して6年ぶりの黒字となった。
業務粗利益は4%増の240億2,800万ユーロ。税引き前利益は10億2,100万ユーロと、1年前の26億3,400万ユーロの赤字からこちらも黒字を回復した。うちコーポレートバンク部門と投資銀部門は共に6倍超に拡大。アセットマネジメント部門は16%の増益となった。一方、プライベートバンク部門は1億2,400万ユーロの損失を計上したものの、赤字が半分以下に縮小している。
貸倒引当金は17億9,200万ユーロと2.5倍に増加。「バーゼル3」全面適用時の普通株式等ティア1レシオ(自己資本比率)は昨年12月末時点で13.6%と、1年前から横ばいだった。
第4四半期に限ると、純利益は1億8,900万ユーロで、前年同期の14億8,300万ユーロの赤字から黒字を回復。業務粗利益は54億5,300万ユーロで2%増えた。税引き前損益は1億7,500万ユーロの黒字に転換している。
クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は「われわれは持続可能な収益性の強固な基盤を築いてきた。厳しい時代ではあるが、こうした好ましい傾向が今年も続くと信じている」とコメント。アナリストらは、同行が今年も黒字を計上すると予想している。
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