ドイツの金融大手コメルツ銀行は1月28日、2024年までに従業員1万人を整理する方針を明らかにした。国内では人員の3分の1を削減する。デジタル化を含む事業再編の一環で、支店は340店閉鎖する計画だ。同行は20年12月通期の業績が、10年超ぶりに赤字に転落するとの見通しを示している。
コメルツ銀は事業モデルのデジタル化に注力して、24年までにコストを20年の2割に当たる14億ユーロ削減し、収益性の改善を目指す。これに伴い、支店は790店から450店に減らす方針だ。同行の監査役会は、2月3日にこの計画について協議し、11日に詳細を発表する見通し。
コメルツ銀は昨年、2,900人を整理する方針を示していたが、今回の数字にこれが含まれるかどうかは明らかにしていない。従業員数は、昨年9月末時点で3万9,600人だった。
同行は長年、低金利とコスト増大、収益の伸び悩みに苦戦していた。20年第3四半期(7~9月)の決算では、新型コロナウイルス危機による収入減に加え、国内中小企業の相次ぐ倒産を受けた貸倒引当金の積み増しが響き、6,900万ユーロの純損失を計上している。
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