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エストニア首相、党の汚職疑惑巡り辞任

エストニアのラタス首相は13日、辞任した。同氏が率いる与党・中道党の汚職疑惑の責任を取った格好。これを受け、カリユライド大統領は、中道右派の最大野党・改革党のカヤ・カラス党首に組閣を要請した。

エストニアの警察は12日、首都タリン近郊の不動産開発プロジェクト「ポルト・フランコ」への3,900万ユーロの融資を巡る汚職容疑で、政府系信用機関のオフィスを捜査したと発表。また、これとは別に検察当局は、中道党のメンバーが同プロジェクト絡みの不正に関与した疑いがあると明らかにしていた。

これを受け、ラタス氏は13日にフェイスブックで「辞任を決断した」と発表。「こうした状況では、辞任により事実を明らかにする機会を提供することが正しいように思える」と説明した。

女性党首のカラス氏が率いる改革党は、2019年の総選挙で与党・中道党を抑え第1党に立ったものの、過半数に届かず組閣に至らなかった経緯がある。ラタス首相はその後、祖国および極右政党の保守人民党(EKRE)と連立を組み、政権に就いていた。

カラス党首はかねて、ラタス政権が提案した同性婚の禁止を巡る国民投票に反対している。また、保守人民党のヘルメ党首は昨年11月、米国の大統領選挙で民主党候補のバイデン前副大統領が当選確実となったことを不当とする発言の責任をとって内相を辞任しているため、改革党を含む他党が保守人民党と連立を組む可能性は低い。


関連国・地域: エストニア
関連業種: 政治社会・事件

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