英国で4日、英国の製薬大手アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。同ワクチンの実用化は世界で初めて。英国では先に接種が始まった米国の製薬大手ファイザーとドイツのバイオ医薬品会社ビオンテック(BioNTech)が共同で開発したワクチンに続く2種目となる。
当初は53万回分の接種をオックスフォードやロンドン、イングランド南部のサセックス州、北西部ランカシャー州、中部ウォリックシャー州の病院で行い、その後は英国全土の一般開業医(GP)の診療所や介護施設などに広げていく。最初に接種を受けるのは、介護施設の居住者と職員、医療従事者、80歳以上の高齢者となる。
ファイザーのワクチンは、既に100万人以上が接種している。同ワクチンが摂氏マイナス70度での保管が必要なのに対し、アストラゼネカのワクチンの保管温度は2~8度と通常の冷蔵庫で保管が可能。英政府は1億回分を確保している。
ただ英政府は昨年12月末、アストラゼネカのワクチンおよび今後接種を行うファイザーのワクチンについて、1回目と2回目の接種の間隔を当初予定していた3週間ではなく、最大12週間とすることを決めた。英国で出現した新型コロナウイルスの変異種により感染が急拡大する中で、できるだけ多くの人に1回目を接種することを優先する。
これについて政府は、予防接種・免疫合同委員会(JCVI)の助言に基づき、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)が定めた条件に沿ったものであり、1回だけでも高い効果が見込めると説明している。
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