• 印刷する

欧州委、迅速抗原検査の本格展開へ

欧州委員会は19日、新型コロナウイルスの感染状態を迅速に判定する抗原検査の本格展開に向けた勧告を採択したと発表した。欧州連合(EU)域内で抗原検査の基準を一本化するとともに、検査の実施を後押しする狙い。欧州委は既に、加盟各国の検査キットの調達支援に1億ユーロを振り向けているが、これを一歩進める格好だ。

EUは、新型コロナウイルス対策の強化に向け、加盟各国の連携を深化させる方針を打ち出している。欧州委は先に、加盟各国の指針や欧州疾病予防管理センター(ECDC)の助言を元に、感染検査に関する指針をまとめた。これには、迅速抗原検査の品質基準や、検査の実施基準、加盟国間で検査結果を相互認識することなどが含まれる。

抗原検査は低コスト・短時間で判定を下すことが可能だが、PCR検査と比べ精度が劣る。欧州委は、検査キットの品質基準を感度80%以上、特異度97%以上に規定し、症状が出てから5日以内、感染者と接触してから7日以内に検査を実施するよう指示。特にPCR検査能力が圧迫されている際や、迅速に結果が必要とされる際の使用を促した。

全般的な検査戦略としては、集団感染が発生する可能性が高い環境にいる人を中心に広く検査を実施するよう要請。検査キットが十分確保できない場合は、症状が出ている患者を優先するよう指示した。また、院内感染を防ぐため、医療従事者や高齢者施設の職員と入居者を含む高リスクグループには定期検査を行う必要があるとしている。[EU規制]


関連国・地域: EU
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

ウクライナ復興会議が開幕=EUが支援発表(07/11)

欧州議会、欧州委への不信任決議案を否決(07/11)

仏企業、景況感悪化で1割が経営難=調査(07/11)

欧州委、汎用AI行動規範の最終案を公表(07/11)

欧州の熱波、12都市で死者2300人に(07/11)

欧州委、化学規制簡素化を提案=コスト削減(07/10)

欧州委、「低炭素水素・燃料」の定義を採択(07/10)

EU、米と貿易枠組み締結へ=10%は維持か(07/10)

EV、温室効果ガス排出量73%少なく=調査(07/10)

【欧州における日本企業の動向】2025年6月1~30日(07/10)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン