英金融大手バークレイズは23日、第3四半期(7~9月)の純利益が6億1,100万ポンドとなり、前年同期の2億9,200万ポンドの赤字から黒字に復帰したと発表した。1年前は返済保障保険(PPI)の不当販売に関連して14億ポンドの引当金を計上しており、この反動が大きい。
税引き前利益は11億4,700万ポンドと4.5倍超に拡大。うち国内部門は、1年前の6億8,700万ポンドの赤字から1億9,600万ポンドの黒字に復帰。国際部門は2.5%伸び、うちコーポレート&投資銀部門は13.4%拡大した。
グループの業務粗利益は45億9,600万ポンドとなり、9.5%減少。バーゼル3全面適用時の普通株式等ティア1レシオ(自己資本比率)は9月末時点で14.6%と、1年前から1.2ポイント上昇している。
同社は今後について、国内部門では低金利などの逆風が来年にかけて続くと予想。下半期の減損処理額は上半期から大きく減り、通年でも前年の水準を下回るとみる。ただ、見通しは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)や、英国と欧州連合(EU)の将来的な関係を巡る交渉の結果に左右されるため、依然として不透明だとしている。
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