アイルランド政府は19日、新型コロナウイルスの再流行を受け、全国的なロックダウン(都市封鎖)を再導入すると発表した。21日午前0時から発効し、6週間続く。各国政府が経済への影響を懸念し、地域限定の封じ込め策で対応する中、全国封鎖を再導入するのは欧州では初めて。
政府は、可能な限り在宅勤務に切り替えるなどして、自宅にとどまるよう国民に求めている。世帯間交流は公園などで他の1世帯と会うことが認められるが、屋内や自宅の庭などでの交流は禁止。ただし、介護などの場合は除外される。単身者や片親世帯は、他の世帯と「サポート・バブル」を組み、行き来することができる。
飲食店は持ち帰りでの販売のみ可能。スポーツジムやプールは閉鎖され、小売店は食料品など生活に不可欠な商品を扱う店舗以外は営業を停止する。工場の大半は操業を続けることができる。学校も閉鎖しない。
マーティン首相はテレビ演説で「この措置が多くの人に失望や寂しさをもたらすことは理解している」と語り、「皆が協力すれば有意義なクリスマスを迎えることができる」として規制順守を呼び掛けた。
アイルランドでは19日午後6時の時点で、新たに1,031人が感染し、累計感染者数は5万993人に達した。死者数は累計で1,852人に上っている。
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