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欧州各国、9月から学校再開 マスク着用など感染防止策講じる

欧州各国で、9月の新学期から学校が再開する見通しだ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)に伴う封鎖措置で、多くの学校が閉鎖され、生徒は自宅学習などを余儀なくされている。各政府は再開に向け、マスク着用などのさまざまな感染予防策を実施する方針。

英国のジョンソン首相は、イングランドで9月から学校を再開させる方針を示している。学校に通うことは子供にとって重要であり、学校での感染リスクは「非常に低い」と主張する。だが、ウィリアムソン教育相は26日、感染拡大により封鎖措置が再導入された地域の学校では、生徒にマスク着用を義務付ける考えを表明。政府はかねて、世界保健機関(WHO)が推奨する学校の廊下などでのマスク着用は必要ないとしていたが、ここにきて方針を変更した格好だ。

スコットランドでは既に学校が再開しており、英領北アイルランドでも8月24日から一部の学校は生徒の受け入れを始めている。一方、ウェールズはイングランドと同様、9月に登校ができるようになる見通し。

ドイツでは、州ごとに学校再開の時期が異なるものの、おおむね夏期休暇明けに生徒の受け入れを開始する計画。再開に当たっては厳格な衛生対策が敷かれ、クラスが複数のグループに分けられるほか、食堂や校庭など校内施設で利用できるエリアがそれぞれ定められている。一部の州では生徒と教員がマスクを身に着ける必要があり、先には西部ノルトライン・ウェストファーレン州の学校が、不適切なマスクを着用したとして、生徒2人を強制帰宅させた。だが、デュッセルドルフの裁判所は、これを違法とする判決を下している。

フランスでも、9月1日から学校が全面的に生徒の受け入れを再開する。同国では5月から、一部地域で1クラスの人数を制限するなどの措置を講じた上で学校が再開。9月からはこうした厳格なルールは撤廃されるが、教員を含め11歳以上の生徒には、屋内でのマスク着用を義務付ける。

イタリアでは14日から再開する見通し。机同士の距離を1メートル離し、1クラスの規模を縮小させる。登校を分散させるため、土曜日にも授業を実施する。

スペインでは現在、希望者だけが登校しているが、9月から全生徒が戻る予定。政府は先に、学校再開に向けたガイドラインを公表した。生徒は1.5メートル以上の間隔を空けるとともに、この距離が確保できない場合は、6歳以上の生徒と教員にマスクの着用を義務付けている。


関連国・地域: EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済社会・事件

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