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EU、ベラルーシに制裁へ デモ弾圧の責任者に対象絞り

ベラルーシで大統領選挙の結果に対する大規模な抗議デモが続く中、欧州連合(EU)は19日に臨時首脳会議(サミット)を開催し、この問題について協議した。ベラルーシ国民を対象に5,300万ユーロの支援を行う一方、デモ弾圧の責任者には経済制裁を科すことを決定。同国の平和的な民主化に向け、当局と反対勢力の対話を促す方針を示している。

フォンデアライエン欧州委員長はサミット後の記者会見で、ベラルーシに対する支援は、当局ではなく市民社会に向けて行うと説明。5,300万ユーロのうち、200万ユーロは弾圧の犠牲者のために、100万ユーロは市民社会や独立系メディアの支援に向けて拠出し、残りの5,000万ユーロは新型コロナウイルス対策に当たる医療機関や医療物資調達の支援に充てる方針を示した。

一方で、サミットでは弾圧の責任者に的を絞った制裁の発動でも全会が一致した。同委員長は、制裁対象のリストをできるだけ早急に作成し、公表するとしている。

EUは今後、欧州安全保障協力機構(OSCE)を通じて政府と反対勢力との対話を支援する方針。

フォンデアライエン氏は、「ベラルーシの平和的な民主制への移行に寄り添って歩むため、あらゆる方法で関与する準備がある」とした上で、「ベラルーシの未来を決めるのはベラルーシ国民でなければならない」と強調。同国のデモは近隣諸国に対するものではないと指摘し、ロシアをけん制した。

ベラルーシの首都ミンスクで16日に行われたデモは過去最大規模となり、約20万人がルカシェンコ大統領の辞任と拘束中のデモ参加者の釈放を求めた。ロシアはルカシェンコ政権支援のため、必要であれば軍を派遣すると提案している。


関連国・地域: EUロシアベラルーシ
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

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