フランス政府は13日、医療従事者の待遇改善に向けて80億ユーロを拠出することで労働組合と合意した。これにより賃金が1人当たり月額平均183ユーロ引き上げられる。
賃上げパッケージの対象は、看護師や介護施設職員の給与、時間外労働の割増賃金や夜間勤務手当など。80億ユーロのうち約4億5,000万ユーロは、公立病院で働く医師の手当増額に充てられ、これらの医師にとっては月額400~700ユーロ程度の収入増となる。
新型コロナウイルス危機の最前線で闘う医療従事者は、フランスでも英雄として賞賛されている。しかし医療従事者らは単なる感謝を超えた待遇の改善や病院への投資を訴えており、6月以降はたびたびデモが行われていた。
カステックス首相は、7週間にわたる労組との協議で締結した合意を「医療制度における歴史的瞬間」と評価。待遇改善はパンデミック(世界的流行)の中で「最前線で闘ってくれた人々に対する感謝の表れ」だとしている。[労務]
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