イングランドで4日、レストランやカフェ、パブなどが通常営業を再開され、週末は友人や家族との外食を待ちわびていた多くの人々で街中がにぎわった。店内で飲食できるのは約3カ月ぶりで、飲食店が立ち並ぶ通りでは路上に設けられた屋外席も次々と満席になり、お酒や料理を楽しむ客たちの笑顔が咲いた。
再開初日の土曜日は「スーパー・サタデー」と呼ばれ、飲食店のほか理髪店や美容院、映画館などが営業を再開。理髪店では順番待ちの客が列をなし、英国名物のパブでは昼から生ビールを飲む人々があちこちで見られた。
ロンドンの繁華街・ソーホーではこの日の夜、パブに客が殺到し、人数制限がある店の前は入り切らない人々で路上がごった返しの状態に。一部の酔っ払い客たちがソーシャルディスタンス(社会的距離)を保っていないとして、警察が介入する場面も見られた。
政府は再開に先立ち、市民に新型コロナウイルスの安全策を順守するよう呼び掛けており、大半は節度を守って楽しんでいたとコメント。だが警察は、酒に酔った人は社会的距離が守れなくなると懸念を示している。
コンサルティング会社スプリングボードによると、4日の目抜き通りの客足はイングランド全体で前週比19.7%増加。午後5時以降は35.8%拡大し、ロンドンに限ると26%伸びたという。同社は、この日から再開した店舗は、ショッピングセンターなどと比べて商店街に多いと説明。特にパブやバーが、客足の著しい伸びを後押ししたと分析している。
なお、ロンドンでは飲食店の3割が休業を継続している。安全面の懸念などが理由。
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