ドイツのコメルツ銀行は、マルティン・ツィールケ最高経営責任者(CEO)が辞意を表明したと明らかにした。併せて、シュテファン・シュミットマン会長が8月3日付で退任すると発表。物言う株主として知られる米投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメントは先に、コスト肥大化や利益率の低下を巡り経営陣と戦略の改革を要求していた。
監査役会の指名委員会はツィールケ氏の辞任申し出を巡り協議し、年内の退任を監査役会に提言することを決定。7月8日の監査役会でこれについて話し合う。ツィールケ氏の任期は2023年11月までの予定だった。同氏は辞任に当たり、同行には抜本的な改革と、戦略遂行のための新しいCEOが必要と述べている。
一方、シュミットマン会長は、同委員会に8月3日付の辞任を申し出た。「今後の変化には大きな強さと努力が必要となるため、私の役職についての度重なる議論から解放されるべき」としている。
サーベラスは、コメルツ銀の筆頭株主であるドイツ政府に次ぐ大株主。コメルツ銀は先に、サーベラスを含む株主からコスト削減の加速を求められ、従業員7,000人以上の削減を含む事業再編を検討していると報じられていた。[労務]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。