英郵便大手ロイヤル・メール・グループは25日、事業再編計画の一環として、管理職約9,700人のうちおよそ2,000人を削減すると発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)により配達需要は伸びているものの、主力の手紙事業が依然として不振なため。
ロイヤル・メールは、足元の英国事業はここ数年間、小包の取扱量が増える一方で手紙が減る市況に迅速に対応できていないとコメント。この傾向は、パンデミックでさらに加速していると述べた。
計画では、人員整理により、2021/21年の人件費をおよそ1億3,000万ポンド削減する。また、向こう2年にわたりグループ全体で設備投資を3億ポンド減らす方針。
■通期は25.3%減益
ロイヤル・メールは併せて、2019/20年度(3月29日までの52週間)の税引き前利益が1億8,000万ポンドとなり、前年同期比25.3%減少したと発表した。
売上高は2.4%増の108億4,000万ポンド。部門別に見ると、国際宅配便事業のパーセルフォース・ワールドワイドを含む主力の郵便部門(UKPIL)は77億2,000万ポンドと1.6%拡大。うち手紙事業は取扱量が33%減り23%の減収。一方、小包事業は取扱量が37%増え、28%の増収となった。欧州全域で宅配便サービスを展開するゼネラル・ロジスティックス・システムズ(GLS)は9.5%拡大している。
同社は今年度について、新型コロナ危機による先行き不透明感から、見通しを立てることは難しいとした。[労務]
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