スペイン政府は、21日からの観光客受け入れ再開に際し、英国からの入国者も自主隔離措置を免除する方針を明らかにした。新型コロナウイルスによって大打撃を受けた観光業の立て直しが狙いだ。ゴンザレス外相へのインタビューを元に、BBC電子版が伝えた。
ゴンザレス外相は今回の決定について、スペインに第2の住居を持つ40万人の英国人に配慮したものと説明。入国時には欧州連合(EU)やシェンゲン協定の加盟国からの観光客と同様、出身国や連絡先の登録、検温などが行われる。
英国は現時点で英国人を含む入国者全員に14日間の自主隔離を義務付けているが、29日にこれを見直す方針だ。スペイン政府は現在、スペイン人の対象除外に向けて英政府と交渉している。
スペインを訪れる観光客数は年間8,000万人で、うち2割超が英国からの旅行者だ。新型コロナウイルスにより観光業が影響を受ける中、主要顧客を呼び込みやすくすることで業界の早期回復につなげたい考えとみられる。
スペインでは21日、3月14日から発令されていた非常事態宣言も解除された。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。