欧州自動車工業会(ACEA)は17日、5月の欧州連合(EU、マルタ除く26カ国)の新車登録台数が58万1,161台となり、前年同月比52.3%減少したと発表した。域内の多くの国で新型コロナウイルス封じ込め策が緩和されたことで、下落幅は1990年の統計開始以降で最大を記録した4月から縮小している。
主要4カ国ではスペインが72.7%減少。フランスは50.3%、イタリアは49.6%それぞれ落ち込んだ。ドイツも49.5%減っている。EUに欧州自由貿易連合(EFTA)3カ国と英国を加えた30カ国全体では62万3,812台と、1年前を56.8%下回った。英国は89%縮小している。
30カ国をメーカー別に見ると、欧州最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は56.7%減少。「VW」ブランドに限ると57%落ち込んだ。グループの市場シェアは1年前の24.9%から25%に上昇している。
仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)の販売台数は59.7%縮小。仏ルノーは53.7%減っている。伊フィアット・ クライスラー・オートモービルズ(FCA)は56.6%、米フォードは61.9%それぞれ落ち込んだ。
高級車は印タタ・モーターズ傘下の英ジャガー・ランドローバー(JLR)が69%のマイナス。独BMWとダイムラーはそれぞれ57%、55.2%減った。
日本車ではホンダが69.9%縮小。日産自動車は66.4%減り、マツダは60.4%落ち込んでいる。トヨタ自動車(レクサス含む)は54.5%のマイナスだった。三菱自動車は48.1%下げている。韓国の現代自動車グループは、現代自動車が55.2%、傘下の起亜自動車は53.3%それぞれ縮小し、全体では54.3%下向いている。
1~5月の累計登録台数は30カ国全体で396万9,714台と、1年前を42.8%下回った。
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