世界の新型コロナウイルス感染症の累計感染者数が、700万人の大台を突破した。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、8日午後3時時点(協定世界時)で704万9,777人となり、死者数は40万9,821人に増加。大陸別では依然として欧州で最も被害が出ており、世界の感染者数の3分の2を欧米が占めている。
AFP通信などの集計によると、世界の報告感染者数は5月上旬時点の約350万人から、過去1カ月超で2倍に拡大。過去9日間に新たに確認された感染者数は100万人超に上る。
欧州の国別では、ロシアは8日に累計感染者数が47万6,043人に達し、米国、ブラジルに次ぐ世界3位。露当局によると1日当たりの新規感染者数はこの日午前の時点で8,985人となった。増加率は1.9%と前日の2%からやや減速したものの、高止まりが続く。また、死者数は5,963人と6,000人台に迫っている。同国の1人の感染者が二次感染させる平均的な人数を示す基本再生産数は1.01で、過去24時間で0.02上昇。うち感染者数が最も多いモスクワは0.93となっている。
欧州では英国の感染者数がこれに続き、28万8,826人。死者は4万680人となり、4万人台を突破している。一方で、過去24時間の死者数は8日に55人となり、封鎖措置開始前の水準に低下。7日時点は77人と、同国が封鎖措置を開始した3月下旬以降で最低を記録していた。ただ、週末の死亡報告は遅れて到達する傾向にあるため、更新される可能性もある。
イタリア市民保護局によると、同国では過去24時間当たりの死者数が7日に53人となり、前日の72人からさらに伸びが減速。新規感染者数は197人と、こちらも前日の270人から減っている。累計死者数は8日時点で3万3,899人と、世界4位となっている。
スペイン保健省は7日、過去24時間の死者数が1人だったと発表。過去7日間では67人となった。同国の1日当たり死者数は1日と2日に2日間連続でゼロだったとの報告もあり、収束に近づいている格好だ。過去24時間の新規感染者数は7日に164人、8日に102人と、こちらも減速傾向にある。
世界全体では、米国が累計感染者数と死者数でいずれも首位。ブラジルは感染者数が急増しており、累計感染者数は世界2位、死者数では3位につけている。なお、ブラジル政府は感染対策への批判の高まりを背景に、6日に累計数の公表を中止している。
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