欧州自動車工業会(ACEA)は19日、4月の欧州連合(EU、マルタ除く26カ国)の新車登録台数が27万682台となり、前年同月比76.3%減少したと発表した。同月は欧州各国が実施する新型コロナウイルス封じ込め策の影響が完全に数字に反映される最初の月で、落ち込み幅は1990年の統計開始以降で最大を記録した。
主要4カ国ではイタリアが97.6%減少。スペインは96.5%、フランスは88.8%それぞれ落ち込んだ。ドイツも61.1%減っている。EUに欧州自由貿易連合(EFTA)3カ国と英国を加えた30カ国全体では29万2,182台と、1年前を78.3%下回った。英国は97.3%縮小している。
30カ国をメーカー別に見ると、欧州最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は75%減少。「VW」ブランドに限ると76.3%落ち込んだ。グループの市場シェアは1年前の25.1%から28.9%に上昇している。
仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)の販売台数は82.4%縮小。仏ルノーは79.5%減っている。伊フィアット・ クライスラー・オートモービルズ(FCA)は87.7%、米フォードは80.7%それぞれ落ち込んだ。
高級車は印タタ・モーターズ傘下の英ジャガー・ランドローバー(JLR)が88.6%のマイナス。独ダイムラーとBMWはそれぞれ80.1%、69.7%減った。
日本車ではホンダが88.5%縮小。日産自動車は86.2%減り、マツダは82.6%落ち込んでいる。トヨタ自動車(レクサス含む)は76%のマイナスだった。三菱自動車は65.9%下げている。韓国の現代自動車グループは、現代自動車が80.7%、傘下の起亜自動車は77.9%それぞれ縮小し、全体では79.3%下向いている。
1~4月の累計登録台数は30カ国全体で334万6,193台と、1年前を39.1%下回った。
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