自動車製造取引業者協会(SMMT)は5日、4月の英国の新車登録台数が4,321台となり、前年同月比97.3%減少したと発表した。新型コロナウイルスの封じ込め策に伴うショールーム閉鎖の影響がさらに強まり、1946年2月以降で最低を記録している。
個人向けは98.7%縮小。フリート向けは96.6%、法人向けは88.3%それぞれ落ち込んだ。燃料別ではガソリン車が98.5%減少し、ディーゼル車も97.6%減った。代替燃料車(AFV)のうち、ハイブリッド車(HV)は99.3%減少。プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)は95.1%、バッテリー式EV(BEV)は9.7%それぞれ縮小している。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ガソリン車が96.8%減り、ディーゼル車は94.8%下向いた。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車は仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)傘下のボクソールが95.5%縮小。インドのタタ・モーターズが展開するジャガーは84.8%減り、姉妹ブランドのランドローバーも98.6%落ち込んだ。
ドイツ勢はフォルクスワーゲン(VW)が98.6%減少。高級車BMWは98.1%減り、メルセデス・ベンツは97.8%縮小した。VW傘下のアウディは98.9%減った。フランス車はルノーが98.7%落ち込んだ。シトロエンは98.5%減り、姉妹ブランドのプジョーも96.7%縮小している。米フォードは98.3%のマイナスだった。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が99.7%縮小。ホンダとスズキはいずれも99.8%減った。マツダとスバルはそれぞれ99.5%、99%縮小している。日産自動車は98.3%少し、三菱自動車も96.8%落ち込んだ。韓国勢は現代自動車が99%減り、傘下の起亜自動車も97.9%下向いた。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は、4月は月を通してショールームが閉鎖されていたため、市場動向がここ数十年で最悪となったのは「驚くことではない」とコメント。好調な新車市場が健全な経済を支えると主張し、英国の経済回復に当たっては自動車販売業がその先頭に立つ必要があると強調した。また、需要低迷は必至なものの、この最も重要な業界分野を安全に再始動させ、活性化させることが製造業と英国の経済復興を加速させる鍵となるだろうとの見方を示している。
SMMTは通年の新車登録台数について、1992年以降で最低の168万台となるとの見通しを示した。
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