スペインで19日、新型コロナウイルス感染症(COVID19)による死者数が2万453人となり、新たな大台である2万人を超えた。ただ、1日当たりの伸びは410人と3月22日以降で最低となり、政府は慎重さを保ちながらも減速傾向にあるとの見解を示している。
スペインの感染者数は累計19万5,944人と、前日から4,218人増えた。うち15.6%が医療関係者だという。イラ保健相は「感染検査数が拡大しているにもかかわらず、データは死者数の増加ペースが減速傾向にあることを示している」とコメント。「まだ難しい段階にあるが、われわれは正しい方向に進んでいる」と強調した。
スペインは1日4万件の検査を実施しており、欧州諸国の中でも検査数の多い国の一つ。検査数は13日までに100万件近くに達したという。
一方、イタリア市民保護局によると、19日時点の同国での死者数は433人増加し、2万3,660人となった。伸び幅は過去1週間で最小。新規感染者数は3,047人と、前日の3,491人から減速している。死者数、感染者数共に過去2週間で伸びが落ち着きを見せ始めており、向こう数日もこの傾向が続けば、政府に対し産業界などから規制緩和を求める圧力が高まるとみられている。
だが、コンテ首相は18日、イタリアは封鎖措置を緩和する段階にはないとして、一部地域で先行して営業再開などを認める可能性を否定した。
フランス政府の発表によると、同国の19日時点の死者は1万9,718人となり、前日から395人増加。20日にはスペインに続き2万人の大台を超えるとみられている。
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