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英、「軽微な症状」でも自主隔離を要請へ

英政府は向こう10~14日の間に、軽微でも呼吸器感染や発熱の症状がある人に7日間の自主隔離を要請する可能性がある。新型コロナウイルスの感染者の急増が予想されるため。クリス・ウィッティー首席医務官(CMO)が9日、ジョンソン首相との共同記者会見で明らかにした。

同首相はこの日の記者会見で、英国はまだ新型コロナウイルス対策の第1段階である「封じ込め」期にあると強調。ただ、流行を遅らせる第2段階の「遅延」期に向けた準備も進めていると説明した。同首相は近々、高齢者や免疫力が低い人々に自宅にとどまるよう求める可能性もあるとしている。

英政府の対応を巡っては、大規模イベント禁止や休校などの措置を取っている他の欧州各国と比べて甘いとの批判がある。これに対しジョンソン首相は、「医学的メリットが少ない措置や、逆効果を生むような措置を取るべきではない」と述べ、「最新・最良の証拠に基づき、しかるべきタイミングでしかるべき決断を下すことが重要」としている。

英政府が先に発表した感染対策の行動計画は、「封じ込め」、「遅延」、「緩和」の3段階の対策に「研究」を加えた四つの柱から成る。まず第1段階では流行を食い止めるため、感染者の早期発見や感染経路の解明に努める。流行が始まった場合には第2段階として感染者の急激な増加を防止し、気温が上がり医療システムに余裕が生じるまでピークを遅らせるための措置を取る。第3段階では感染者のケアと社会・経済への影響緩和に取り組む。また、これらと並行して新型コロナウイルスの研究を進める。

英国では10日午前9時(現地時間)までに2万6,261人が同ウイルスの検査を受け、うち373人の感染が確認された。このうち6人が死亡している。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済社会・事件

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