仏重電大手アルストムは17日、カナダのエンジニアリング大手ボンバルディアの鉄道事業買収に向け、協議を行っていると発表した。取引額は70億ドルに上る見通し。両社はかねて鉄道事業の統合を検討中と報じられており、これを正式に認めた格好となる。ただ、最終的な決断はまだ下されていないとしている。
ブルームバーグは1月、両社が数カ月前から鉄道事業の統合に向けた協議を進めていると報じていた。統合は、各国の競争法に基づく厳密な調査の対象になると見込まれており、協議がまとまっても取引成立にこぎつけるかどうかは定かではない。
ボンバルディアは2017年、独総合電機大手シーメンスと鉄道事業統合に向け協議したものの、シーメンスはその後、アルストムと鉄道事業を統合することで合意。しかし、この計画は昨年2月、欧州委員会によって却下された。欧米の鉄道車両メーカーの間で事業統合の動きが活発化している背景には、攻勢を強める世界最大手の中国中車(CRRC)に対抗する狙いがある。[M&A]
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