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クレディ・スイスCEOが辞任 幹部の内偵問題の責任取り

金融大手クレディ・スイスは7日、ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)が14日付で辞任すると発表した。同行では昨年9月、ピエールオリビエ・ブエ前最高執行責任者(COO)による幹部の内偵問題が発覚。その後も同様の事例が発覚し、責任の所在がCEOにまで飛び火した格好だ。

ティアムCEOの後任に就くゴットシュタイン氏(クレディ・スイス提供)

ティアムCEOの後任に就くゴットシュタイン氏(クレディ・スイス提供)

昨年10月に辞任したブエ氏は同年8月、当時インターナショナル・ウェルスマネジメント部門の責任者だったイクバル・カーン氏に対する内偵を命令。カーン氏が同業UBSのグローバルウェルスマネジメント部門の共同社長に指名されたことを受け、同氏がクレディ・スイスの行員や顧客を引き抜く恐れがあると懸念していた。内部調査の結果、ブエ氏の命令は、ティアムCEOらに相談することなく独断で行われたことが発覚。カーン氏が行員や顧客を引き抜こうとした証拠も見つからなかったという。

ウルス・ローナー会長は当初、ティアム氏を支持する姿勢を示していた。しかし、2019年12月に別の元幹部も内偵されていたことが新たに判明し、同氏への疑念が高まり、対立が表面化。また、英米の投資家から同会長に引責辞任を求める声が高まっていた。

外部に委託した調査によると、ティアム氏は一連の内偵問題に関与していなかったとされる。同氏は今回、2人の内偵について「何も知らなかった」と改めて表明している。

後任には、同行で国内部門を統括するトーマス・ゴットシュタイン氏が就く。同氏は金融業界で30年以上のキャリアを有し、クレディ・スイスには20年以上在籍する。[労務]


関連国・地域: スイス
関連業種: 金融雇用・労務

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