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ドイツ銀、再び赤字転落 再建費用かさみ過去5年で4度目

独金融最大手ドイツ銀行は30日、2019年12月期の純損失が52億6,500万ユーロとなり、前年の3億4,100万ユーロの黒字から赤字に転落したと発表した。経営再建コストが大幅にかさみ、過去5年で4度目の赤字となった。

業務粗利益は8%減の231億6,500万ユーロ。税引き前損失は26億3,400万ユーロと、前年の13億3,000万ユーロの黒字からこちらも赤字に転落した。うちプライベートバンク部門が2億6,500万ユーロの赤字。コーポレートバンク部門は89%、投資銀部門は49%それぞれ減少した。一方、アセットマネジメント部門は27%の増益となっている。

貸倒引当金は7億2,300万ユーロと1年前から38%増加。訴訟関連費用は4億7,300万ユーロと、5倍超に拡大している。「バーゼル3」全面適用時の普通株式等ティア1レシオ(自己資本比率)は昨年12月末時点で13.6%と、1年前から横ばいだった。

同行は、2018年4月に就任したクリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)の下で従業員の削減を進めている。昨年は4,100人を削減し、従業員数を約8万7,600人に減らした。当期の非金利支出(特別損益を除く)は216億1,600万ユーロと5.2%減少したものの、215億ユーロとした通年の上限値は上回っている。

第4四半期に限ると、純損失は14億8,300万ユーロ。1年前の4億900万ユーロから赤字が拡大している。業務粗利益は53億4,900万ユーロで4%減少。プライベートバンク部門とコーポレートバンク部門、投資銀行部門の不振が響き、税引き前損失は12億9,300万ユーロだった。

ゼービングCEOは「われわれの戦略は勢いを増している」とコメント。「強力な資本基盤を生かして、経営再建資金を賄い、黒字回復できる」と自信をのぞかせた。


関連国・地域: ドイツ
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済

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