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「逮捕は計画されたもの」 ゴーン氏、日産幹部の関与主張

昨年末に日本を無断出国し、レバノンに逃れた日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告は8日午後3時(現時時間)、日本を離れてから初となる記者会見を開いた。日産幹部が、仏ルノーの日産への影響力を排除するために自身の失脚を企てたとし、改めて無実を主張。日本の司法制度では基本的人権が守られないと非難し、逃亡は正当性あるものと訴えている。BBC電子版などが伝えた。

ゴーン氏は一貫して、無断出国について「正義から逃げたのではなく、不正と迫害から逃れた」と主張。シャワーは週に2日のみで、8時間にも及ぶ取り調べでは録音も弁護士の立ち合いもなかったなど、逮捕から保釈期間を含む400日間にわたって非人道的な扱いを受けていたと訴えた。「選択肢は日本で死ぬか国外に脱出するかのみ」で、自身と家族を守るためには後者を選ぶしかなかったと説明している。2018年11月に金融商品取引法違反の容疑で逮捕され、現在も日本で拘留されている日産のグレッグ・ケリー前代表取締役にも触れ、「家族から残酷に引き離されており、同氏もまた、日本の人質司法の犠牲者のままだ」とした。

逃亡先としてレバノンを選んだ理由については、「偏見のない正義の下で、自分自身を語ることができるから」とした一方、国外脱出の方法については明らかにしなかった。

同氏は、自身の逮捕は日産がルノーとの統合を阻止するために計画したものと主張。これに関わった人物として、日産の西川廣人前社長兼最高経営責任者(CEO)、ヘリ・ナダ専務執行役員、豊田正和社外取締役、川口均前副社長、今津英敏元監査役の5人を名指しした。日本政府関係者の関与については、レバノン政府との関係などを考慮し、会見での実名公表は避けた。陰謀から自身の無実を証明する書類の用意ができており、レバノンや国際的な弁護団を通じて開示するとしている。ゴーン氏は今後、公正な裁判を通じて自身の汚名を晴らす考えを示した。

記者会見では、昨夏に物別れに終わった伊自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とルノーの合併計画にも言及。両社間の交渉は、自身が逮捕されるまでは順調に進んでいたと述べ、計画の頓挫により潜在的なパートナーを失ったことはルノーにとり大きな損失だとしている。

ゴーン被告の弁護団は会見に先立ち、同氏の不正疑惑に対する日産の内部調査について、「真実をねじまげた、偏ったもの」と批判する声明を発表。ゴーン被告を陥れるための計画的な意図があると主張していた。一方の日産は7日の声明で、「適正かつ公正に内部調査を実施し、ゴーン氏による数々の不正行為を認めた」とコメント。同氏らの不正行為により被った損害の回復に向けた財産の保全や損害賠償請求など、適切な法的手続きを進めていく方針だ。

ゴーン氏は2019年12月31日、日本を発ちレバノンに入国したと発表。同氏は2018年11月に金融商品取引法違反の疑いで逮捕され、その後に会社法違反(特別背任)の罪でも起訴されている。東京地方裁判所は昨年4月に同氏の保釈を認める決定を下したが、外国への渡航は禁じていた。[日本企業の動向]


関連国・地域: フランスアジア中東
関連業種: 自動車・二輪車マクロ・統計・その他経済社会・事件

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