スペインのサンチェス暫定首相による新政権の発足に向けた信任投票で、北東部カタルーニャ自治州の独立を訴えるカタルーニャ共和主義左翼(ERC)は2日、議員13人が棄権すると明らかにした。これによりサンチェス氏が信任に必要な得票数を獲得できるめどが立ち、同氏が率いる社会労働党(PSOE)と極左政党ポデモス(Podemos)の連立政権が発足する見通しとなった。BBC電子版などが伝えた。
PSOEとERCは、カタルーニャ州の将来を巡る政治的対立の打開に向け、新政権がカタルーニャ州政府と話し合いを行うことで合意。ERCは信任投票で反対票を投じないことを決めた。
議会下院(定数350)では4日の審議を経て、5日に1回目の信任投票が行われる。ここでは過半数の176票を獲得できず否決されるものの、7日の第2回投票では賛成多数で信任される見通し。
昨年11月に実施された下院選挙では、PSOEが120議席を確保し第1党を維持したものの、過半数には遠く及ばなかった。PSOEはこのため極左政党ポデモスとの連立で基本合意したが、両党合わせても議席数は155議席にとどまる。このためサンチェス氏は、ERCなど少数政党の閣外協力を得るため話し合いを続けていた。
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